吉田学校
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2006/08/25
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錚々たる顔ぶれ。
一番下っ端の田中角栄のひとことから、吉田内閣誕生に向かう。
サンフランシスコ平和条約にこぎつけるまでの苦労。
日本の内閣にまで口を出すアメリカに対し、
日本の独立と平和をかけて、政治家、官僚、共に死に物狂いだったんだなー。
戦争経験者の自民への思いは、
私など、はかりしれないものがあるのかもしれない。
先日主人の母と選挙の話をした時、
母「美容院の先生に頼まれてね・・・はぃ入れました!って言っとけばいいことなんだけど、私はそれが出来ないのよ。」
頼まれた人をそのまま投票したのね(笑)
美容院の先生といっても、こちらが客なのだから、なんの気兼ねも無いはずなのに、
母としては、お世話になっているという感覚なんだろうな。
この義理堅さが、日本人の良いところでもあり、日本をこのようにしてしまった要因でもあると思う。
入れたかどうか相手に見えなくても、真正直に入れる。
それが母のアイデンティティーで、
私が「お母さん!それはダメだよ。未来の日本を考えて自分の意志で投票しなきゃ!」
などというのは小賢しいこと。
母がこの歳まで、どんな苦労をして、どのように生きてきたか。
人にはそれぞれの正論があっていい。
国のために生きているわけじゃない。
日本をダメにしてしまった部分も抱えて日本で、
なんだか、とても愛おしく思える。
国がダメになろうと、
日本人の優しさは他国とは比べものにならない。
表面下に日本人としてのアイデンティティー、
それが、マイナス面であろうと、
人と人との関係が希薄になっている中、人間関係を形だけのものに出来ない母が愛おしい。
今の人は、そういう部分を改革していかなければいけないと感じていると思う。
それは今の人の考えで、それでいい。
国は、色んな人がいて紆余曲折。だから難しい。
でも考えかたを統一させたら、どこかの国のようで日本ではなくなってしまう。
こんな国で苦労もするけど、
苦労することが悪いとも、決まっていない。
まぁ出来れば、苦労なんてしない方がもちろん良いのですけど、
長い年月、様々な背景をもった人たちが、様々な思いで1つの国を形成している。
ダメな面も含めて、この汗と涙の結晶は出来が悪くても、やっぱり愛おしいな。