悠久の片隅

日々の記録

<a href="http://ameblo.jp/fujiko-diary/entry-10470121818.html">あふれた愛。</a>

あふれた愛 (集英社文庫)/天童 荒太

¥600
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ナツイチのストラップ集めの時、買った本。

読みやすそうなタイトルだなーっと思ってアップ

でも

私は

『ありふれた愛』だと思ってた。

ありふれた愛のが良かったの(笑)

愛って

自分だけ特別な感じするけど

実は

誰も一緒で

ありふれたものなんじゃないのかな

って、歳老いた私の脳は思ってしまう。

ありふれてるから

安心出来るような。

そんなつもりで読み始めたんだけど。

ハァ・・・・・・・

心が冷た~くなった感じがするガクリ(黒背景用)

間違えたよ。180度間違えた。

短編4作品。

どれも

心を病んでしまった人のお話。

普通に(何が普通かわからないけど)

真面目に生きてきた人が

その一生懸命な性格ゆえ、心を病んでしまう。

花粉症!

以前に聞いたことがある。

コップに水が少しづつ溜まっていく。

それがあふれてしまったのが

花粉症だと。

ある日、突然発症する。

この中にある愛も

コップからあふれてしまった

そんな感じがする。

愛しているのよ。

愛しているのだけど、

コップからあふれた分の愛は

愛している相手が見えなくなったり、

愛してるはずの人を傷つけるつもりなく、傷つけてしまったり、

相手を傷つけることは、自分をも傷つける。

そのうち、うまく生きられなくなってくる。

この本を読んでいると

病んでいる人と

その相手(病んでない人)の

実は

どちらが病んでいるのか

わからなくなる。

最後まで心の安定を得たとは言い難い主人公たち、

そんな自分自身を愛し、ひたむきに生きていって欲しいって思う。