悠久の片隅

日々の記録

<a href="http://ameblo.jp/fujiko-diary/entry-11247631459.html">人としての誇り</a>

風邪ひいた・・・

雨の日以外は走っているけど、今日はお休み。

明日は義母と中華食べに行く約束もあるし、町内会の集まりも休むわけいかないから、

ルルアタック飲んで1日ゴロゴロ、ゆっくり本を読んだりテレビを見たり。

藤子のブログ

この本は、榊原喜佐子さん(最後の将軍徳川慶喜のお孫さん)が、

幼い頃のことを、日記を元に回想し、書かれたものです。

読んでいたら、リスの話がのっていて、

そう言えば昨日、

江島神社の白龍池の所で、

友達が「あのキーキー鳴いてる鳥は何?」と言うから

「この鳴き声は、リス。ほら、あの木の枝にいるけど見える?」

なんて言ってる間に、リスすばやく姿を隠し、写真は撮れませんでした。

私のような庶民には、幕府滅亡のち徳川家御子孫がどのような暮らしぶりをされていたかは知りようもなく、

とても興味深く読んでます。

著者が生まれ育った小石川のお屋敷で木登りや百人一首で遊んだこと、

学習院の先生が

「この学校では歴史の授業がやりにくい(生徒たちに大名や公家のご子息が多いので)」と言った話、

学校の購買で買うパンをいつも一番安いのにして、陸軍病院にお花を買って疾病兵をお見舞いに行ってたこと、

そんなことが、ほのぼのと綴られています。

慶喜公は「質素であること」を家範とし、その通り慎ましく、

それでいて凛とした佇まいで過ごされていたという。

さすが武士で・・・さすが将軍で・・・さすが徳川様です。

明治維新に多くのスターはいたとしても、

「天下のために幕府を葬ろう」と英断し、

一切の物を持たず江戸城を開けわたし、

「将軍職を返上した自分は、徳川家代々の菩提寺には入らぬ。」

と、誓われた慶喜公はやはり歴史のスーパースターです。

もし、あのまま幕府と朝廷で決着が着くまで争いを続けていたならば、

国中は疲弊し、近代化はおろか、どこか諸外国の植民地となっていたかもしれない。

この本は、そんな頃の話はほとんどありません。

老女が「せめてこれだけは・・・」と、江戸城からこっそりお雛様を持ち出した話とか、

その程度(笑)

大政奉還と聞くと、歴史の中の1ページとしか思えないのですが、

この本を読んで、お孫さんのその暮らしぶりから推察すると、

慶喜が、ただひとりの人間であることのみを感じさせられます。

太宰治の斜陽を思い浮かべますが、

斜陽(落ちぶれること)が、なんなのか・・・と、思います。

260年続いた徳川幕府を潰して、僅かなお屋敷暮らしになっても、

天皇に感謝の念を持ち、変わらぬきちんとした姿勢でその後の日々を過ごした慶喜

環境がどう変わろうと、人は心に人としての誇りを持っていたら、いいんだなとアップ気付かされます。

もし、うちが財政難になって家を売るようなことになっても、毎日一汁一菜になっても、

(あの慶喜公も頑張ったんだから!)と、笑って過ごせるような気がしますニコニコ

続いて『最後の将軍』司馬遼太郎を読んじゃおうと思います。

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