悠久の片隅

日々の記録

ユダヤ・キリスト・イスラム 集中講座

ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座 (徳間文庫)

ユダヤ・キリスト・イスラム集中講座 (徳間文庫)

前半は、ユダヤ教キリスト教イスラム教の背景です。

といっても、80ページほどで、かなり端折って書いてあります。

井沢元彦は、この手の本を以前にも出しているので

ここではまとめだけで、この本で一神教の教則とするには足りないと思います。

では、この本は、どうゆう本かというと。


日本は東北大震災で被災された方の礼儀正しさが、世界に伝えられました。

今日本が世界に誇れるものは、あの時の東北の人たちの行動だと思います。

世界中が認めてます。

で、

日本人は礼儀正しく、立派な行動をとる国と認識されたのは良いのですが、

震災が過ぎて、

今TVをつけると、強盗、殺人、政治家のモラル低下、マスコミの意識の低さ・・・

それが日本の内情で、

こんなものは、いちいち世界ネットで伝えるものではありません。

世界の人たちが感じる日本人観が間違ってるとは思いません。礼儀正しいは誇っていいことです。

でも、日本人はそれだけで出来てるわけじゃない。違う面がいっぱいある。

話を戻します。

この本は、

主に、教科書的に書かれた宗教倫理でないところの、

「生身の教徒の思い」を見せてくれています。


後半では(おそらくこの本は、これがメインです)

井沢元彦がインタビューをし、それぞれの教徒がそれぞれの言い分を語ってます。

私も思いこみの部分があったのと

彼等も「相手はこういう人間だ!」という思い込み、決めつけている部分が多いことを感じます。

それは、お互いが避けて、遠目と風評でしか知らないからでしょうね。


たとえば、ここではイスラム教の言い分として、

オサマ・ビン・ラディン、誰があの怪物をつくったのですか?

アメリカじゃないですか。みんな知ってることでしょ。」

オサマ・ビン・ラディンの側近にアメリカ人がかなりいたのは聞いてるし、

その人たちがアイラブニューヨークなんて書いたTシャツを着てたりしてね・・・

などと冗談のような話しかと思ってましたけど。

元々は、アメリカは、オサマ・ビン・ラディンを支援していた。

それが、利用するだけして、アメリカから用無しにされて、怒って本気になっちゃった。

というのが、イスラム側からの言い分です。

但し、ユダヤ人の言い分には、こんなのがありました。

「アラブ人はウソをつくことにほとんど罪悪感を持っていません。

アラブ人は、ウソ発見器でも全く検知されないほどの人々です。」

どっちの言い分が正しいか、そんなことは、私がどう調べたって、わかりっこないです。

大胆に言ってしまえば私が考える必要はないんです。

考えてわかることじゃないですから。


人を利用できる時は利用して、いらなくなったらリストラ。

そこに法然上人や親鸞のような選択(せんちゃく)は無い。

欲で利用し、欲で利用され、

その結果が9.11で、宗教を隠れ蓑にした『人間の欲』が潜んでいるとしたら。

本来『神』の争いなら、欲とは相反するものであるはずで、

無欲だから、自爆テロが起るのであって・・・・・と、

なんだか頭が混乱します。


この間、ユダヤ人のところでも書きましたが、

ユダヤ、アラブ、アメリカで争っていることは宗教問題ですが、

あるのは、体制の問題で、神で争ってるわけでない。

権利者の欲望が争いを引き起こしているわけであって、

宗教対立で戦争が起るわけがない。と、当事者たちは言ってます。


最後に井沢元彦のアメリカの友人からのメールとして

アメリカでの宗教事情がのってます。

こわい・・・・・・

アメリカ市民(日本人)から見たアメリカでのクリスチャンの力。

こんなの私の中のクリスチャン像と違いすぎる・・・・・