悠久の片隅

日々の記録

アルケミスト

読んでいるうちから心がどんどん軽くなっていく。

世界中で読まれていて、子供にも大人にも受け入れられているのは、

人として普遍のものがこめられているからでしょうね。

様々な読み方が出来る本だから不朽の名作で、何世紀先にも読み継がれていく一冊に思う。


物語は簡単。

羊飼いの少年が、夢で見た『宝物』を探すために旅に出るファンタジー。

旅の途中で、夢を叶えるには自分が何をしなくてはならないか。を学んでいく。

その間、見たもの、出会ったこと、考えたこと、得たもの、失ったもの、

そのすべてが『宝物』に通じている。

前兆をよく聞けば、宇宙が力を与え続けてくれていることに気がつく。

私の前にすでに道は出来ている。

人は、自分の一番大切な夢を追及するのがこわいのです。

自分はそれに値しないと感じているのか、自分はそれを達成できないと感じているからです。

永遠に去ってゆく恋人や、楽しいはずだったのにそうならなかったときのことや、

見つかったかもしれないのに永久に砂に埋もれた宝物のことを考えただけで、人の心はこわくてたまりません。

なぜなら、こうしたことが本当に起こると、非常に傷つくからです。

自分の心と正直に対話をすると、自分自身の心にナイフを突き立ててしまう。

だから心との会話を避け、

自分に満足している部分のみ光をあて喝采する。

本当に見なければいけないものは、自分の中の見たくないものかもしれないな。

この本の中には様々な教訓がこめられている。

人によって、引っかかる箇所は違う。

場合によっては、引っかかりすぎて、なかなか先に読み進められないかもしれない。

それほど、すべての言葉が何かを暗示している。

宗教色も強い。

なのにファンタジーで有り続けられるのは、

それぞれ美しさで綴られているから。

コーランの教えも新約聖書の教えも本当に美しい。

そして神の魂はイコール自分の魂であること感じる。

秘密は現在に、ここにある。

もしおまえが、現在によく注意していれば、おまえは現在をもっと良くすることができる。

そしておまえが現在を良くしさえすれば、将来起こってくることも良くなるのだ。

未来のことなど忘れてしまいなさい。

そして、神様は神の子を愛していると信頼して、毎日を神様の教えにそって生きるがよい。

毎日の中に永遠がある。

『毎日の中に永遠がある』ホントだ。

今この一瞬に永遠を生きている。何も思い煩うことなどない。

ベストセラーはすごいなぁ・・・

主人公の肩に力が入っていないとこが心地いい。