悠久の片隅

日々の記録

嵐の前のしずけさ

昨日のこと。

路地にイモ虫が歩いていた。

あれ?これうちの子では?

パセリのプランターを見に行くとやっぱりいない。

えーーーーーーーーー

なんで?

うちのパセリをバリバリ食べて、ずいぶん大きく育ったのに、

もうすぐ蛹になるんじゃないの?蝶になるんじゃないの?一宿一飯の恩とかないの?

キアゲハになるまでいてくれるものだと思っていた。

うちにいる方が安全だと思うのだけど、

ウミガメの産卵みたく、何か目的でもあるかのように東へ向かいズンズン歩みを進めている。

道路に出たら轢かれるかもしれないし、この辺はカラスだっていっぱいいる。

でも、いくらどう心配しても、

自分の中の何かが命じるままにいってしまうんだね。「自分の居場所はここじゃない」って。

本能なのかな。

とすると、

私の本能は私をどこに帰れというんだろう。


雨模様の空を眺めていると、

軒下の乾いた地面と、雨に濡れた地面。そこがきれいに雑草の境目になっていた。

雨が当たらない場所は雑草も生えないんだなぁ。

もうほとんど花が無くなった庭で、ネモローサ‘スノーヒル’(サルビア)の白い穂だけが

雨の中可憐に咲いている。

同じシソ科のセージに似ている。

夏の間、葉っぱをバッタに食されながら、梅雨からずっと咲いている。

箱庭は、花の色を、白と青(紫)だけにおさえるようにして植栽中。

朝、仏様にあげたお線香の香りの部屋で、お茶を飲みながら、箱庭を眺めているのが好き。

晴れた日より曇の日が好き。

風にたなびく草花をぼーっと眺めているだけで、満ち足りた気持ちになる。

本も横に携えてはいるけど、開くことはないなぁ。

ただ、ぼーっと。

朝のこの空間と時間が大好き。

あす朝は大型台風が接近するという。

あのイモ虫も無事だとよいのだけど。