悠久の片隅

日々の記録

現代史

そうだったのか!現代史 (集英社文庫)/池上 彰

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読了。

第一章 湾岸戦争

第二章 冷戦

第三章 東西ドイツ

第四章 スターリン批判

第五章 中国と台湾

第六章 朝鮮戦争

第七章 イスラエル

第八章 キューバ危機

第九章 文化大革命

第十章 ベトナム戦争

第十一章 ポルポト

第十ニ章 ソ連崩壊

第十三章 ベルリンの壁崩壊

第十四章 天安門事件

第十五章 お金が商品に

第十六章 石油が武器に

第十七章 EU

第十八章 旧ユーゴ

学校の歴史授業は、最後の方は駆け足になってしまう。

現代史はたいして重要視されていないけど、

実は現代史から入って、その原因究明に改めて遠い過去から遡って来る方が、

漠然と歴史を学ぶより目的が読めてよいのではないかと思うが。

今を意識することなく歴史を学ぶのは、自分と関係のないことでしかない。

それでは興味がもてなくて当たり前。せっかく学べるのに、それではもったいない。

今だけを見て先を考えても、また過ちをくり返すだけ。

「人間による人間の搾取の根絶」という理想を掲げる社会主義が、

何故これほどの大量虐殺を犯すのか。

トップが人格者なら問題がないということでもない。

ブータンだっけ?

国王が世襲制をやめて民主的な選挙を提案したら国民が反対した。

国民は国王を誰より信頼していたから。

その時国王は

「自分の時代は大丈夫。次の息子の世代も大丈夫であろう。

でもその先になったら、わからない。だから今のうちに民主化しておく必要がある」と。

1度でもとんでもない独裁者が出てしまったら、食い止める手段がないので、どんな悲劇も起こりうる。

ソ連スターリンのように。中国の毛沢東のように。カンボジアポルポトのように。

正義、理想の名の元に自分にNOという者はすべて殺してしまう。

正義、理想が、自分自身になってしまうのだ。

いったいどれだけ多くが殺されたのか。

犠牲者、100万人とか200万人とか、1000万人とか2000万人とか。

大雑把にも把握出来ていない。

これが今からほんの少し前の出来事なのかと。

社会主義だけでなく、民主主義からでもヒットラーみたいなのが誕生してしまう怖ろしさ。

日本だって、

自民党社会党の2大政党の時代が長かった。

2大政党というが、社会党に力は無かった。

その間に、自民党内部だけがどんどん膨らみ、今も未来もそのツケを払っていくほかない。

どんな理想も、現実になると違ってしまう。

結婚1つとってもそう。

理想と現実は違う。

1989年11月、「ベルリンの壁」が崩壊すると、ハンガリーチェコスロバキア、東ドイツ、

ブルガリアで、共産党政権が倒れました。

共産党が政権を失うと、党からは、党員が逃げ出しました。

ソ連と同じく、東ヨーロッパの共産党員の多くも、

イデオロギー共産党に入っていたのではありませんでした。

共産党員なら国の中で出世できるから入党していたのです。

政権から降りた共産党にとどまっても出世の道が開けるわけではないので、

多くの人が党を逃げ出しました。

この点が、不利益を覚悟して、自分の信じるイデオロギー共産党に入っている

資本主義の共産党員とは異なるのです。

戦後はイデオロギーの対立と言われるが、結局はイデオロギーではないような。

でも、そんな人々を批判するのは簡単だけど、

当時の東欧の実態を知らないから言えることのように思う。

日本で何不自由なく暮らしている私には見えないことがいっぱいあるんだろうな。