情けを知る
GWが終わってしまった。 どこへも行かず、なにもせず・・・ いや、 ゆっくりした。 貪り求めるばかりが人生でもないしね。 4日にバイト先からメールで「5日か6日、出れない?」って。 以前と違って、みんな休みをとるようになったみたいで、全然人がいないらしい。 考えたけど・・・ やっぱりヤダ。 他の人が出ないのに、辞めた私が無理して出るのは違う。 辞めた意味なくなる。 半分くらいは、働きたい気持ちもあるけど、 主人にも悪いしね。 ならぬ堪忍 (新潮文庫)/山本 周五郎
すべすべ。
紙の質がよくて、思わず撫でてしまう・・・
古い本は、こんなに紙の質がよくなかった。
心地よさと、贅沢すぎるのでは?というかすかな不安。
山本周五郎の短編集。
以前読んだ『おごそかな渇き』(こちらも短編集)で号泣した私としては、
この作品集は大衆娯楽に属すかな?で、ちょっと思惑が外れた感はある。
解説を読むと
生前の山本は、私の書いた古い小説、とくに戦前のものは、『日本婦道記』以外は、
すべて焼き捨ててくれ」と語ったが・・・・
とあって、
これはその戦前の作品を集めたものらしい。
でも、駄作なんかではない。
『おごそかな渇き』の作品集にあった人の心の深層部分、
幾重にもなる心の機微までは至らないところの実直さが爽快に描かれている。
二転三転しながらも、勧善懲悪そして最後は実直な男女が結ばれる情けと愛の物語。
どれも江戸時代の武士を描いたものだけど、
ラストの『鴉片のパイプ』この作品だけが現代で、愛欲でブラック。
なんで一つだけこんな毛色の違うものが混ざったんだろう?
興ざめ・・・