悠久の片隅

日々の記録

<a href="http://ameblo.jp/fujiko-diary/entry-11282947441.html">詩</a>

谷川俊太郎の詩集は、ことばのおもちゃ箱。

柔らかなもの、孤独なもの、宇宙なもの、ヘンテコなもの、哲学なもの、笑えるもの、ばっちいもの、

エロスなもの、そして優しいもの。

それは誰の中にも存在してるんだけどね。

「これが私の優しさです」 谷川俊太郎

窓の外の若葉について考えていいですか

そのむこうの青空について考えても?

永遠と虚無について考えていいですか

あなたが死にかけているときに

あなたが死にかけているときに

あなたについて考えなくていいですか

あなたから遠く遠くはなれて

生きている恋人のことを考えても?

それがあなたを考えることにつながる

とそう信じてもいいですか

それほど強くなっていいですか

あなたのおかげで

「雛祭りの日に」 谷川俊太郎

娘よ-

いつかおまえの

たったひとつの

ほほえみが

ひとりの男を

生かすことも

あるだろう?

そのほほえみの

やさしさに

父と母は

信じるすべてを

のこすのだ

おのがいのちを

のこすのだ

「年頭の誓い」

禁酒禁煙せぬことを誓う

いやな奴には悪口雑言を浴びせ

きれいな女にはふり返ることを誓う

笑うべき時に大口をあけて笑うことを誓う

夕焼けはぽかんと眺め

人だかりあればのぞきこみ

美談は泣きながら疑うことを誓う

天下国家を空論せぬこと

上手な詩を書くこと

アンケートには答えぬことを誓う

ニ台目のテレビを買わぬと誓う

宇宙船に乗りたがらぬと誓う

誓いを破って悔いぬことを誓う

よってくだんのごとし

「からだの中に」

からだの中に

深いさけびあり

口はそれ故につぐまれる

からだの中に明けることのない夜があり

眼はそれ故にみはられる

からだの中に

ころがってゆく石があり

足はそれ故にたちどまる

からだの中に閉じられた回路があり

心はそれ故にひらかれる

からだの中に

いかなる比喩も語れぬものがあり

言葉はそれ故に記される

からだの中に

ああからだの中に

私をあなたにむすぶ血と肉があり

人はそれ故にこんなにも

ひとりひとりだ

好きな人に会えない時間は、ずっとその人のことばかり考える。

でも会ってしまうと、会っている時間、空間を大切にし、本当に恋人のことを純粋に想っているかどうかは

別。

『有る』ということに満足して『無く』しているものがあるように思う。

『無い』ことにより、より一層の『有る(存在感)』を現す。

『有る』時には『無い』ものを

『無い』時には『有る』ものを

直接目に見えることだけではない裏側が同時に潜んでいる。

谷川俊太郎の詩には

う○こもお○んちんも出てくる。

う○こだって大切だ。

だいたい、う○こ出ること忘れて、まず食べちゃうから、

核の再処理問題みたいなことになる。

トイレも無いのに食べたらどうなるか・・・子供だってわかること。

お○んちんが在るから、自分がここにいる。

一番ストレートで繊細な部分なのに、その人間のすべてを乗っ取りもする。

お陰で道を誤まるし、よそのモノは良く見えるし、いつか宇宙さえ征服するつもりなんじゃないかな。

でも頼むからしまっとけ!本気の時のみがんばれ!と思いまつ・・・

詩のインパクトはすごい。歌詞もそう。

心にダイレクトに飛んでくる。

意味なんかわかんなくても、嬉しいか悲しいか楽しいか寂しいかだけ感じたら、理屈いらない。

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