悠久の片隅

日々の記録

<a href="http://ameblo.jp/fujiko-diary/entry-11284246272.html">人間はもういいですよね</a>

亡き園山俊二さん(マンガ家)との思い出を、ムツゴロウさんが書きとめています。

二人で草原を歩いた。野の花がたくさん咲いていた。

園山さん「その林から、牝の熊が出てくる。

そして、僕も熊になって、一緒に山に入って行けたらいいでしょうね。

僕は最近、恋愛がしたくなりましてね、いえね、相手は人間でなく、人間はもういいですよね、

カブト虫とかキリギリスでもいいんですよ。」

そう話す彼の顔を見ると、いつものように笑って、穏やかな表情だったのが、

目の端から涙がぽろんとふくれ、水滴になったらそこから直接地面へと落ちていた。

頬を伝って落ちないのが不思議だった。

若い頃は、この文章を読んでもなんとも感じなかったけど、

今はしみじみと伝わってくる。

本能の恋愛いいな。

一緒にいるだけでいい。もう会話も微笑みもいらない。

生に執着もせず、なすがままに毎日を過ごし、

一匹が死んだら、その傍らでもう一匹も死んでた・・・みたいな。

シンプルがなにより尊く思える。

園山俊二のこの言葉、なかなか言えるものじゃない。

それも見守るムツゴロウのこの文章も、なかなか書けるものじゃない。

優しい。そして切ない。

歳を重ねた男2人、北海道の草原でこんな会話をしてるって

男女の愛が及ばぬところの純心さを感じてしまう。

人間性の尊さかな。

男性は女性よりロマンチストだと思う。

愛の感性が高いじゃないかな。

私は至って現実的だから、こういう人たちに憧れてしまいます。

ペエスケ大好きだった・・・

ペエスケ (8)/園山 俊二

¥459
Amazon.co.jp