ガンディード
- 作者: ヴォルテール,植田祐次
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/02/16
- メディア: 文庫
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ガンディード他五編。
著者はヴォルテール(1694~1778)フランス。
進化論が1859年なので、それより前。
進化論が世の中のひとつの大きな転換期と思うので、
それより以前、以降の思想かは、私の中で大事。
この本の一番最初の物語『ミクロメガス』
「これは、星新一の作品です」と言われたら私は違和感なく信じてしまう。
シリウス星のミクロメガスさんと、土星人の書記さんが、連れ立って宇宙の旅に出て、途中地球に立寄った時の話。
社会風刺のSFショートショート。
(ショートショートと言うには、ちょっと長いか。)
日本が江戸時代だった頃に書かれたと思うと、信じられないんだけど、
面白い!とにかく面白い!
星新一、大好き。
今でも、1年に1度くらいは読む。
星新一は、誰の影響を受けているのかな・・・
と、調べてみると、
レイ・ブラッドベリの『火星年代記』(地球人と火星人の対立に文明批判、アメリカ風刺を描いた作品。)
がSF世界へのきっかけとなっている。
なるほど、なるほど。納得。『火星年代記』是非とも読んでみたい。
レイ・ブラッドベリって『華氏451』の著者か!そかそかなるほどな。
それ以外に、
太宰治、ヘンリースレッサー、アナトールフランス・・・・・・・
アナトールフランス。
でも、アナトールフランスの中にもヴォルテールが感じられるんだけどな。
皮肉の中に人間に対する愛がこめられている。
アナトールフランスの『大衆は単純である。単純なことしか理解しない。』ということば。
ややこしさ、難解さを省き、皮肉を効かせた社会風刺が
アメリカでより合理的なショートショートという形で生まれたかなと思う。
星新一、本名の親一は、一のモットー「親切第一」のことだそうだ。
昔は名前には親の思いがこめられていた。
今、流行りのキラキラネームは、まず、
『他人からみて、どう思われるか』
親の思いより、社会の目を一番に気にしているあらわれ。
そういう親は、子育ても、社会の目を一番に気にしながら・・・
となっていき、
そんな親の思想が、子供に伝わっていく。
他人の思惑に気をとられて、自分を見失っていく、それが今の社会の傾向なのかもしれない。
んと・・・
ガンディードから命名論になってしまったけど(笑)