悠久の片隅

日々の記録

山本周五郎短編

『風待月』とは6月の別称。

梅雨というと、うっとおしいイメージがつきまとうけど、

風待月というとロマンチックになる。

今日も心地の良い風が吹いていた。


本当は好きな作家の本だけを片っ端から読むのが好き。

若い頃はそうしていた。

好きだから読む。

でも、

今は読んだことのない人を読む。

うぉ~~~!こんな世界があるんだ!

私の固定観念を覆す感動。

生きている間に出会えて良かった。

本だけでなく、そんな世界がいくらでもあるんだろうな~。

挑戦することは苦手だけど、ヌクヌクしているばかりではダメかな。

新たな一歩はどこへ向けよう。

とりあえず、

新しいこと始める前に、身辺整理をしなければ(笑)

6月はとにかくモノを減らそう。その処理が終わらなければ新しいことは考えられない。


山本周五郎いいな~。

良くて良くてたまらないものがある。

あらすじ自体は、そう凝ったものではないのだけど、

作家の筆力なんだと思う。

喜劇なんだか悲劇なんだか、

それでもって、読み終えても心を捉えて離さない。

そんな短編集。

自分を犠牲にすることを厭わない者たちが主人公。

人に認められることさえ恥ずかしいことで、

世の中を一番下で支えているのは、こういう名も無き人たちなのかも。

信じているからするのでなく、

人は時に無慈悲になることもあるとわかっていて、

それだから尚のこと無慈悲なことが出来ないんだと思う。

貧しい者はお互いが頼りですからね、自分の欲を張っては生きにくい。(雨あがる)