悠久の片隅

日々の記録

<a href="http://ameblo.jp/fujiko-diary/entry-11272077771.html">十二人の怒れる男</a>

12人の怒れる男/評決の行方 [DVD]/ジャック・レモン,ジョージ・C・スコット,エドワード・ジェームズ・オルモス

¥3,990
Amazon.co.jp

一部屋で12人の男達が少年裁判の審議をする。

たったそれだけの映画。

脚本が良ければ、

美しい映像も、カラーもなんもいらない。

壮大なスペクタルなどなくても、これだけのものが作れることに感服します。

大の大人が、自分の考え、思想を曲げることは大変なことだ。

特に、人前で屈したことを認めることは。

しかし屈した者が惨めには見えない。自己を克服する事は誇らしく、そして輝いている。

既存の固定観念を切り離し、

自らのプライドを捨て、

道徳心を追求する。

そこに、宗教や人種や人格が絡んでくる。

並大抵のことではない。

裁かれているのが少年ではなく、徐々にここにいる12人の男達になっていく心理表現の巧みさ。

裁く人間は、自らが裁かれているのだ!

この前私は異邦人を読んで、裁判さえ真理かどうかわからないと言った。

それがここに浮き彫りにされている。

文学作品とは、あらゆるものに通じる・・・

この12人は、リメイクのようなので

異なるキャストの古いものも見てみたい。

12人が話をするだけの映画が

役者と監督が違うとどう変わるのか。

こういう骨太の映画は好きです。