悠久の片隅

日々の記録

愛、深き淵より

22:00トイレ行きた~い!と思ったのに行きそびれて、
(あっトイレ!)と、思い出したのは、仕事が終わった5:30。
忙しすぎて、すっかり忘れてた。
身体は疲れてはないけど、
精神的疲労が・・・
一生懸命働くことで、肉体的、精神的に蝕まれていく。
でも、
そりゃそうだ。
一生懸命は元々は一所懸命なのだから、
ひとつの所に懸命になるということは、その他の部分で不懸命。
そういう表と裏があってのこと。
何かに一生懸命になるのはいいけど、その対価として何かをぞんざいにしている。
とりあえず、
トイレはちゃんと行こう。

愛、深き淵より―筆をくわえて綴った生命の記録/星野 富弘

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構図だとか色の使い方だとかは知らないけれど、

神様がつくった自然の花なら、

そのままでもきっとすばらしい調和を持って咲いているはずである。

そう思うと、花はますます大きくみえ、夢中になって描いていると、

私はいつか蟻(あり)のように小さくなって、花びらの間をはいまわっているような気持ちになり、

体じゅうに黄色い花粉がついてしまった錯覚さえしてしまった。

このエッセイの中でここが一番好き。

体じゅうを真黄色にして花の中を探検する蜂って、どれだけ見ていても見飽きることがない。

星野さんは、そんな風になっているんだ~と思うと、感動してしまう。

星野さんは体育教師になって2ヶ月。

器械体操中のアクシデントで頚髄損傷、首から下の機能が失われる。

生死の淵を彷徨い、ベッドで寝たきりの状態から

口に筆をくわえ、文字、絵を描くようになる。

筆をくわえると涎は出るし、吐き気はする。

でも、どれだけ具合が悪くなっても、嬉しくて嬉しくて、やめることは出来なかった。

器械体操と同じに地味な練習を繰り返していくことで、不可能を可能にしていく。

詩情あふれる文章は、元々星野さんの豊かな感性が、障害をおわれたことでより繊細に、

より深く、そして、より自然に感情があふれて出てきているように感じます。

顔に止まったハエを自分自身でおうことも出来ない身体を無機質な病室のベッドに横たえて、

眠れぬ夜を幾日も過ごす。

あるとき、子どもの頃暗誦したした詩を、諳んじてみた。

そうすると、いつの間にかおだやかな眠りにつくことができた。

漢詩の雄大で美しいひびきは、

不安と悲しみでクシャクシャにからみあっていた心の糸をときほぐし、

三好達治の「甃(いし)の上」は重く閉ざされた心の中に、やさしい風とほんのり香る花びらを

舞い散らし、私はいつしか詩の世界をゆっくり歩き、たわむれ、そして快い疲れのうちに、

眠りの世界にはいっていった。

その時私は、彼らの詩の真の美しさを知ることができたような気がした。

今まで短い文字の配列にしかすぎないと思われるような詩でさえも、

いきいきとした命をもって私のなかに広がっていった。

私は、ほんの少しだけれども、苦しい時に慰め、力となるものが、

自らのなかにもあることを知ってうれしかった。

健康な時は厳しく生きることで、自分に強さを保って生きてきた。

でも怪我をおい、自分を包むすべての被いがなくなった時、

本当の自分の姿にもどったのではないかと。

絶望の中から、自らの内の力が沸き立ってくる姿に感動します・・・

私は、父の書棚にあった三浦綾子の『塩狩峠』に出会い、何度読んだかわからない。

『泥流地帯』『天北原野』『道ありき』を貪るように読み耽った10代。

『氷点』は私の一生の課題で、謝ることの大切さは年齢がいけば誰でもわかる。

でも、同時に許すことの難しさ。ここで躓く。

許すは、赦すにもなっていくのですけど。

何度も何度も読んでいくうちに三浦綾子から発せられる一言、一言が、私の血となり肉となって、

私の生きる指針にもなっている。

音楽や言葉、絵画は良き理解者であり、そういう出会いが心を救ってくれる。

救われようと思って出会おうとしたわけではないものに救われます。

今回も、

「右か左か迷うときは、自分の損になる方を選べ。」

それが私の指針であったりしたけど、

今のとこ・・・・・・・

やっぱり損です(笑)

普通はお金をもらえるからがんばって働くのに、

何故お金を払って働いて、

こき使われて、怒られて・・・

でも最初から損を選んでいるのだから、なにかを期待してもへんな話ですし、

まあ、自分で納得出来ることを、納得出来るまではしたいです。

星野さんも病床で『塩狩峠』と出会い、洗礼をうける。

思いの深さ、感動の深さでしょうか。

生きている毎日は、

自分を表現する場、表現する連続でもあると思う。

赤ちゃんは、まだ伝え方が泣くしかわからないから、手足をバタバタさせて泣く。

大人になっても、自分の内部をうまく消化出来ずジタバタと。

うまく思いが伝えられない、

うまく行動に表せない。

ここには多少の努力も要るだろうし、原動力も要るだろうし、

誰もが、初めての人生ですからね。いくつになっても。

さてと、

今日のバイトもどうなることやら。。。

明日の休みを楽しみに、行ってきま~す♪